どうも、なかしー(@nakac_work)です。
僕は自動車や家電製品のマイコンにプログラミングをする仕事をしています。
モータードライバの回路について調べてみたけど、
- モーターの回転をどうやって切り替えているのか?
- 回路に付いているダイオードはどんな役割なのか?
と疑問に思った方もいると思います。
電子工作をやっていると、モーターを使いたいときが出てくると思います。
小学校の理科の実験で、モーターを電池に繋げば回転する実験をしたかと思います。
マイコンでモーターの回転を制御したいときにモーターをマイコンの出力ポートに繋いでみたけどダメだったという方もいるんじゃないでしょうか?
マイコンはLEDを光らせるレベルの電流なら出力できますが、モーターを回すほどの電流を出力できません。
そこで登場するのがモータードライバです。
この記事では上記の悩みに対する答えと共に「モータードライバ」について紹介します。
- モータードライバとは?
- モータードライバ回路
- モーターの回転方向を切り替える方法
モータードライバとは
モータードライバーとは、モーターを回転させるための回路やICのことです。
冒頭でお伝えした通り、マイコンの出力電流は低いので、モーターをマイコンに直接繋いでも回転しません。
そこで、マイコンの補助をするのがモータードライバです。
身近な例で例えると、「ママチャリ」と「電動自転車」の違いです。
坂道をママチャリで登ろうとすると、とても大変ですが、電動自転車の場合はモーターが乗っている人のアシストをしてくれるので、楽に登ることができます。
自転車に乗っている人がマイコンだとするなら、アシストしてくれるのがモータードライバです。
モーター回転させる回路
マイコンの電流を大きくしてあげればいいので、トランジスタもしくはFETを使えばOKです。
回路図はこんな感じです。
マイコンの出力を元に、トランジスタのスイッチングを行うことでモーターに電流を流したり、流さなかったりすることができます。
トランジスタの動きがよく分からない人はこちらの記事を読んでください。
>>トランジスタの仕組みを理解しよう【使い方や回路例も紹介】
モーターにダイオードを繋いでいるのには理由はあります。
モーターにダイオードを繋ぐ理由
モーターはコイルで動いています。
コイルに電流を流すと磁束が発生します(右ネジの法則)
それと共に、磁束を打ち消そうとする自己誘導が発生し、電流が打ち消す方向に流れようとするので、電圧がとても高くなります。
その結果、トランジスタの耐電圧を超えて、トランジスタが壊れてしまいます。
そういったことを防ぐ為にダイオードを繋いでいます。
ダイオードを繋ぐことで電流はモーターを循環するようになります。
このダイオードを「フリーホイールダイオード」もしくは「フライホイールダイオード」と呼びます。
詳しくはこちらの記事を読むことをおすすめします!
>>モーターにダイオードを並列に繋ぐ理由とは?【ブレッドボードで実験】
モーターの回転方向を切り替える回路
モーターの回転方向を切り替えたいなら、フレミングの左手の法則に則って電流を流す方向を変えてあげればOKです。
この回路だとマイコンの出力Aと出力DをON、もしくはマイコンの出力Cと出力BをONでモーターの回転を切り替えれます。
ダイオードはトランジスタの保護用です。
モータードライバとは|まとめ
この記事では「モータードライバ」について紹介しました。
- モータードライバとは、マイコンでモーターを回転させるのを補助する回路やIC
- ダイオードは部品の保護をする目的で付いている
- モーターの回転方向を切り替えたいなら、モーターの電流の方向を変えればOK
記事中では、トランジスタを使って説明をしましたが、モータードライバICなど、パッケージ化されたものもありますよ!