どうも、なかしー(@nakac_work)です。
僕は中学生の時に電子工作を始めました。それをきっかけに勉強をして、社会人になってから電子回路を設計・製作スキルを競う大会で表彰されたこともあります。
僕が電子工作を始めた時は、本屋さんで参考書やインターネットで調べて、お手本通りの電子回路を作っていました。しかし、自分で電子回路を作ろうと思ってもどうやって作って良いのか分かりませんでした。
電子部品の本を買って読んでみましたが、専門用語や難しい計算のオンパレードで読み終わらずに本棚のスペースを取るばかりでした。
でも、実はそんな本を読まなくても、データシートの一部分さえ読めればOKです。(電子部品の基本は理解しておく必要がある)
データシートとは、電子部品の使い方が書いてある紙のことです。部品を購入したときによくついてきます。データシートはインタネットでも公開されています。
電子回路を設計したいなら、データシートは超重要です!
この記事では「データシートの読み方」について紹介していきます。
なぜデータシートを読む必要があるのか
この2つの写真を見てください!
黒くて部品の足が3本と同じように見えますが、実は全く別物なんです!
そして、部品には一切使い方が書いていません。
そこでデータシートの出番です!
(この記事で紹介する2SC1815のデータシートはこちら)
「低周波電圧増幅用」だとか「励振段増幅用」とか書いてありますが、理解できなくてOKです。僕もよく分かりません(笑)
この部品のデータシートは実は4ページもあります!今のところは、テレビや冷蔵庫などで有名なTOSHIBAが分かればOKです。
この部品の場合、データシートから読み取る特性に色を付けました。
一覧にするとこんな感じです。
- 部品の種類
- 部品のピン(足)の役割
- 動作電圧
- 電流特性
あとは電子部品の基本さえ理解できていれば、自分で回路を組めるはず!
デジタルICのデータシートの読み方
黒い物体に足がいっぱい付いているデジタルICです。
先ほどの部品とは異なります。今回は7セグメントLEDを点灯させるのに便利な74HC4511というデジタルICを例にして、データシートの読み方を紹介します。
データシートはこちら
必要なところは
- ピン接続図
- 真理値表
- 推奨動作条件
まずは、推奨動作条件を見ましょう。
項目 | 最小 | 標準 | 最大 |
電源電圧(VDD) | 3V | – | 18V |
入力電圧(VIN) | 0 | – | VDD |
真理値表の一番右の列(Display Mode)と書かれているところを見てください。
これが7セグメントLEDに表示したときのイメージで、数字もしくはBlankが書かれています。Blankは表示しないつまり消えている状態です。
例えば、7セグメントLEDに0を表示したいときはInputの部分を次のようにすればOKです。
LE | BI | LT | D | C | B | A |
L | H | H | L | L | L | L |
表のLは0VでHは電源電圧と同じ電圧として考えてください。例えば、電源電圧を5Vにしているなら、Hは5Vという意味です。
アウトプットのa~gは7セグメントLEDのピン配置に対応しています。
データシートから得た情報で回路を設計してみる
今回はタクトスイッチと7セグメントLEDを74HC4511に接続してみます。
インプットのLEピンはGNDに、BIピンとLTピンは電源電圧に繋いでOKです。そして、スイッチをそれぞれA~Dのピンに接続します。
アウトプットはa~gピンを7セグメントLEDに接続します。
(本来であれば抵抗やトランジスタアレイが必要ですが、複雑になるので省略しています)
他の電子部品のデータシートを読んで訓練してみてください。
Googleで「ICの型番 データシート」と検索するとデータシートが出てきます。
データシートの読み方|まとめ
この記事では「電子部品のデータシートの読み方」について紹介しました。
データシートは電子部品の使い方が書いてあって、電子回路を設計するときに読む必要があります。しかし、全て読む必要はなく電源電圧だったり、ピン配置図などだけでOKです。
もちろん、慣れるまで訓練は必要です。読めるようになったら電子工作の幅が広くなるのでぜひ頑張ってください!
- 電子部品の使い方はデータシートに書いてある
- データシートは全て読まなくてOK
- 「型番 データシート」で検索するとデータシートが出てくる