どうも、なかしー(@nakac_work)です。
僕は工業高校の電子工学科に通っていました。当時は部活動で毎日のように基板にはんだ付けしていました。
はんだ付けは量の調整だとか、キレイに付けるのが難しいですよね。
最初のころは、はんだを付けるのにも一苦労でした。
僕は、はんだ付けや機器を組み立てる「電子機器組立て技能士2級」という国家資格を持っています!また、電子回路の設計や基板の製作を行う大会に出場して、表彰されたこともあります。
はんだ付けは奥が深くて楽しい!
この記事では「はんだ付けのコツ」について徹底的に解説していきます!
はんだ付けとは
はんだで金属をつなぎあわせることです。
電子工作では基板のランド(パターン)と部品をつないだり、配線をつないだりします。入門キットを購入するとはんだ付けが不要だったりしますが、自分で回路を設計して組み立てるときには必ずはんだ付けが必要です。
はんだ付けはプラモデルを作っているときのようにとても楽しいです。
はんだ付けに適したはんだの種類やはんだごて
コツを紹介する前に「はんだの種類」と「はんだごて」を紹介します。
この2つの種類が変わるだけでも付けやすさが変わります。
はんだの種類(鉛入りと鉛フリー)
はんだには「鉛入りはんだ」と「鉛フリーはんだ」の2種類があります。
鉛入りはんだ | 鉛フリーはんだ | |
---|---|---|
有害性 | 有害 | 無害 |
溶ける温度 | 180℃~190℃ | 210℃~220℃ |
はんだ付けのしやすさを考えると「鉛入りはんだ」の方が良いんですが、体には有害です。
鉛フリーも慣れてしまえば、鉛入りはんだと同じようにはんだ付けできるので鉛フリーはんだを僕はおすすめします!
はんだごて
色んな形状のはんだごてが発売されています。
下の写真の真ん中になる斜めにカットされた形状がおすすめです。
このはんだごては先端のはんだを溶かす部分を交換可能です。
一般的な形状は先がとがったタイプが多いです。
この画像の形状だと、面で部品やはんだを温めることができるので、はんだごてにはんだがまとわりつきにくいです。
はんだごての温度によってはんだ付けのしやすさは変化します。
できれば温度調整機能がついたはんだごてを選ぶのがおすすめです。
僕はAmazonでこちらのはんだ付けセットを購入しました。
はんだ付けのコツ
ここからは本題のはんだ付けのコツを紹介します。
はんだの一番ベストな状態は「富士山みたいな形」です。
はんだが丸や平らになっているのはNGです。
大事なポイントは3つあります。
- 部品の足や配線を温める
- はんだごての先端を定期的にキレイにする
- 何度もはんだ付けしない
詳しく解説します。
コツ1.部品の足や配線を温める
基板のランド(写真の銀色の部分)を直接温めないようにしてください。
温めすぎると基板からはがれてしまう可能性があります。
代わりに部品の足や配線を温めましょう。
300℃に設定したはんだごてなら1秒から3秒まででOKです。
温度が低ければ、1秒から2秒ぐらい長くしても良いかもしれません。
しかし、部品を温めすぎると部品のプラスチック部分が溶けやすいので注意が必要です。
コツ2.はんだごての先端を定期的にキレイにする
はんだごての先端にはんだがまとわりつきます。長時間、はんだに熱を与えるとぐちゃぐちゃになってしまいます。
はんだの中にはフラックス(松脂)が入っていて、はんだが基板のパターンに流れやすくなっています。熱を与え続けるとフラックスの効果がなくなります。
10回ぐらいはんだ付けしたら、はんだごての先端を水を含んだスポンジなどでキレイにするようにしましょう。
先端をスポンジに軽くなすりつける感じでOKです。
やりすぎると水ではんだごての先端の温度が下がって、はんだが付きにくくなります。
コツ3.何度もはんだ付けしない
もしも、上手く付けれなかった場合は、はんだを冷ましてから再びつけるようにしましょう。
再びつけるときは、新しいはんだを少しだけ加えてあげましょう。
そうすることではんだが付きやすくなります。
また、コツ2で紹介したとおり、熱を与え続けるとはんだの中にはいっているフラックスの効果がなくなるので注意がしてください。
はんだ付けをする上で注意すること
はんだごては200℃から300℃近くまで熱くなるので火傷に注意してください。
不注意で熱いところに触れてしまって水ぶくれになったことが2回あります。
お子さんや自信がない人は耐熱手袋をつけて作業した方が良いと思います。
(※ただし、作業はしにくいです)
はんだ付けの熱いところを持たないように注意しましょう。
はんだ付け後のメンテナンスも大事
はんだ付けが終わった後は、電源を切って冷ましましょう。
その時ですが、余熱ではんだごての先端をはんだでコーティングしましょう。
はんだごての先端は長時間使わずに放置すると劣化しやすいです。
はんだでコーテイングしておけば、空気と触れることがなくさびにくくなります。